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年商8,900万円から3億5,000万円へ。事業成長を支えるBRANUのDX施策
2024年04月22日
株式会社 菜花空調
所在地
宮城県塩竃市
業種
空調設備工事・衛生設備工事・ガス設備工事・消防設備工事・電気設備工事
目的
・事業成長
課題
・集客・採用
効果

年商3億5,000万円

Web経由の売上年間6,000万円

宮城県塩竃市を拠点に、空調から衛生・ガス・消防・電気設備、さらにリフォームまで幅広い工事を手掛けている株式会社菜花空調。民間企業やエンドユーザーはもちろん、自治体・官公庁からの信頼も厚く、今や地元塩竃市では売上トップクラス、宮城県でもTOP10圏内に入る設備工事会社だ。

そんな菜花空調も、創業当初は一人親方からのスタート。果たして、現在の売上に至るまでにどんな施策を行ってきたのか? 菜花空調のDXを支えてきたBRANUの施策を、菜花空調の事業成長とともに振り返ってみた。

手元作業からスタートし、個人事業主から会社設立へ

菜花空調の代表取締役・菜花祐樹氏は、多くの建設従事者と同じく、親方に弟子入りし、そこから独立というルートを辿っている。幸いにも大口顧客であるガス商社と縁があり、その元請けの下で7年間を個人事業主として活動した。

初年度から6,900万円を売り上げるほどの忙しさで、エアコンからガス、水道工事までの全てを叩き込み、取れる資格は片っ端から取得したという。この資格取得が、後々まで身を助ける重要なポイントとなる。やがて大口顧客のガス商社が事業縮小し、仕事が激減した際、先の資格によって新たな顧客を獲得し、仕事をつなぐことができたのだ。「資格を取っていたから何とか生き残れました。その1社に依存したままだったら、7年後、8年後はもうなかったですね」と菜花代表は語る。

大口顧客の事業縮小という危機を何とか切り抜けた菜花氏だが、続けざまに試練が襲いかかる。2011年の東日本大震災だ。事業拠点の塩竃市は壊滅し、自身も火事を真近で体験した。やがて街が復興へと歩み始めた頃、菜花氏も法人として新たなスタートを切る決断をした。BRANUにDXを依頼をしたのも、そのタイミングだった。

DXの基盤となるWebサイトを整備

依頼を受けたBRANUは、菜花空調の現在の課題や目的・目標のヒアリングを通して、統合型ビジネスツール「CAREECON Plus」を提案した。CAREECON Plusとは、マーケティングから現場管理、経営管理、そして採用まで、建設業の事業運営のほとんどを一気通貫で最適化できるプロダクト。これに専属のDXコンサルタントによる施策支援サポートが標準で付くパッケージだ。

CAREECON Plusの導入後、DXコンサルタントと事業戦略を協議・策定し、最初に行ったのはコーポレートサイトの整備だ。Webマーケティング施策における全ての基盤であり、各種SNSとの連携元となるほか、会社の顔としての情報発信やブランディングのうえでも重要な役割を担っているためだ。

しかし当時の建設業界では、「工事案件をWeb経由で獲得する」というイメージすらできなかった時代。その一歩を踏み出せない経営者も多い中、菜花氏は「24時間働く営業マンを雇うことを考えたら、Webに力を入れることは絶対に身になる」と確信し、コーポレートサイトの整備を了承した。

なお菜花空調のコーポレートサイトをはじめ、BRANUが手掛けるWebサイトはすべて、SEO重視で設計された独自のCMSだ。検索で優位に立つためのコード設計をはじめ、スマートフォンからブログや施工事例を更新できる簡便性、Googleビジネスプロフィールとの連携による認知拡大の優位性、AIアシスタントによりSEO対策キーワードの抽出やSEO対策記事を自動生成できる機能など、これまで専門知識を持つ外部業者に委託してきたようなマーケティング施策を、自社完結できる機能が標準で搭載されている。

こうしたプロダクトの優位性に加え、サイト制作では建設業における5,000社を超える取引実績、そして15年間のWebマーケティングやコンサルティングの実証・検証してきたノウハウを活かし、業種・地域・顧客の目的に適したコンテンツや導線設計などが施されるのも、BRANUが手掛けるWebサイトの特長だ。

(菜花空調の現在のコーポレートサイト|https://www.nabana-kuuchou.com/

このようにしてコーポレートサイトを構築し、公開したところ、大手ホテルチェーンや大手ホームセンターをはじめ、中央省庁や自治体からの仕事を獲得。「Webサイトを見たんですけど、どこまでできます? と聞いてくださいますので、やはりインターネットはすごいですね」と、菜花氏は語る。

Web集客の成功により顧客を選べる状態に

順調に取引先を拡大していく一方、中には失敗もあったという。利益率の悪い大手ハウスメーカーと密接に繋がってしまい、2期ほど赤字を出してしまったのだ。

菜花空調ではこの教訓を活かし、合わない元請けを断っていくという方針に切り替えた。一般的に、元請けからの依頼、特に大手となると断るのは相応のリスクを伴う。しかし菜花空調の場合、新規元請を獲得するルート「Web」があったからこそ、踏み出すことが出来たという。「失うものも多かった」と語る菜花代表だが、結果、良い元請けだけが残り、しっかりと利益の残る仕事だけを請け負う状態となった。これは事業継続や事業拡大のうえでも重要な転換点だ。

コンテンツマーケ、サービスサイトの導入で、事業を次のフェーズへ

コーポレートサイトへの集客が軌道に乗り、次に進めたのが、ターゲットのニーズに応じたサービスサイトの構築だ。菜花空調の事業を大きく分けると、法人向け工事とエンドユーザー向けの工事の2つの括りがある。それぞれのユーザーに適した間口を設けることで、さらなる売上拡大を目指す施策だ。

(エンドユーザー向けサイト「みんなの設備屋さん」|https://minnano-setsubi.com/

さらに続けて行ったのが、SNSやWeb広告を絡めたコンテンツマーケティングだ。CAREECON Plusに搭載されたAIアシスタントで、SEO対策記事は自動生成できるが、その効果をさらにスケールさせたい場合、SNSや広告など複数媒体の活用が有効となる。そこで伴走するDXコンサルタントが菜花氏とともに集客戦略を策定。Web広告運用やSNS運用、コンテンツ制作を含めたコンテンツマーケティングのすべてをBRANUが実行した。

その結果、月間訪問者数は7,000人を超えるのが当たり前となり、お問い合わせ数は毎月7件ペースに。狙っていた工事のお問い合わせを獲得することができた。

(オンラインで定例ミーティングを行う菜花空調様の専属DXコンサルタントのBRANU 生盛(左)と株式会社菜花空調の菜花代表(右)。BRANUでは専属のDXコンサルタントが顧客を伴走支援するスタイル)

Web集客により案件を増やす一方で、施工体制の強化も必要だ。菜花空調では、サービスサイト導入時の考えと同様、求職者に適した情報提供を行い、また求人媒体の受け皿として機能させる採用サイトを導入させた。

CAREECON Plusには前述の集客に向けた機能だけでなく、採用を成功に導く機能も標準で搭載されている。Googleしごと検索やIndeedなどの求人媒体への自動投稿機能で認知拡大を図れるほか、応募者管理機能、採用サイト自動生成機能なども完備し、採用担当者の作業工数を大幅に削減できるメリットもある。

菜花空調ではCAREECON Plusの採用機能を活用した結果、毎月10件ほどの求人応募がコンスタントに発生しているとのこと。求人応募自体が発生しにくいとされる建設業では、上々の結果と言える。

(菜花空調の採用専用サイト|https://www.nabana-kuuchou-recruit.com/

「施工体制の強化」という面で、採用と同様に重要となるのが、「協力体制の強化」だ。菜花空調では、建設業従事者が多く訪れる建設特化型メディア「CAREECON」の中に自社ページを開設し、協力会社の募集を展開。このメディア経由で繋がった協力業者は、現在3社で、目下3社ともに稼働中とのことだ。

(建設業者が多く訪れるメディア・CAREECON内の菜花空調ページ|https://hermes.careecon.jp/company/co7191533068

地元塩竃市でNo.1、さらに宮城県でトップ10圏内を目指す

BRANUが支援し続けている菜花空調の売上は1期目8,900万円、2期目1億1,800万円と順調に伸ばしていき、今年13期目は3億5,000万円の見込みだ。この数字は設備工事会社として塩竃市でトップクラスなのはもちろん、宮城県でもTOP10が射程圏内だ。

そんな菜花氏に今後の目標を伺うと、「地元密着ですよね、やっぱり。塩竃市に力を入れていますが、そこでナンバーワンを獲ることですかね」とのこと。

BRANUは菜花空調の年商5億円クリアを、ともに支えていく。

株式会社 菜花空調
所在地
宮城県塩竃市
業種
空調設備工事・衛生設備工事・ガス設備工事・消防設備工事・電気設備工事
目的
・事業成長
課題
・集客・採用
効果

年商3億5,000万円

Web経由の売上年間6,000万円