埼玉県朝霞市を拠点に、外構工事を手掛ける株式会社大翔。足場工事、解体工事と経験を積んだ、現場叩き上げの久保氏が代表を務める施工品質重視の工事会社だ。
2014年の創業当初、3次請けとしての業務が中心だったが、下請けならではの利益率の低さに苦しみ、また自社提案による顧客満足度の高い施工を提供する意欲が高まり、次第に元請け化を目指すようになった。その元請け化を支えるツールとして選んだのが、BRANUの建設業向け統合型ビジネスツール「CAREECON Plus」だった。
このCAREECON Plusの導入により、大翔の集客は一気に加速。施主との直取引増加に伴う煩雑な顧客管理業務も、本ツールにより大幅な効率化を実現した。
Web集客から業務効率化、さらに顧客管理や経営数値管理までできるCAREECON Plusは、会社経営にどのようなメリットをもたらしているのか? 元請け化を着々と進めている久保代表に、その経過を伺った。
直請け仕事の獲得を目指し、BRANUにWebサイト制作を依頼
BRANUが株式会社大翔の支援に入ったのは、個人事業主として外構工事を始めて7年目。2次請けの同業者から「こぼれた仕事」を継続的にもらう「3次請け」の状態で、下請けゆえの利益率の低さ、価格交渉のできない立ち位置、そして「もっとこうすれば喜ぶのに」という顧客を思う気持ちから、元請け化を目指して会社を設立したタイミングだった。
「元請け化を目指すにあたり、集客するにもWebサイトがないと社会的信用を得られないと思い、制作をお願いしたのがきっかけでした」と、久保代表は語る。
(株式会社大翔様のホームページ)
集客から顧客情報、経営数値まで、CAREECON Plusでワンストップ管理
Webサイトを公開後、広告運用もBRANUが手掛け、さらに集客を増やすためにCAREECON Plusを導入。すると、「目に見えてお客様の獲得に繋がるようになった」と久保代表が語るように、徐々に動きが出始め、やがてコンスタントに月5件から10件ほどの工事のお問い合わせを獲得する状態になった。
集客に成功すると同時に、新たな課題も出てきた。下請け時代にはほとんど発生することのなかった「施主との直接のやり取り」「自社主導の現場管理」が膨大に増え、見込み客や追客などの顧客管理業務や、工期や職人の調整を含めた施工管理業務が煩雑さを増したのだ。
しかしこれらの問題も、CAREECON Plusの経営管理機能と施工管理機能の活用で解消。工程表や現場写真などをクラウドで管理することで業務効率化できたのはもちろん、すべての顧客データを1つにまとめて顧客管理の簡易化も実現した。さらにそこに、原価や売上などの数値を紐づけることで経営状況をリアルタイムで把握でき、経営判断をしやすくしている。
このようにCAREECON Plusは、Webマーケティングから業務効率化、経営管理など、建設会社が事業を営むうえでの主要業務を網羅し、経営改善に欠かせない「統合型ビジネスツール」となっている。
(それまでの現場管理をLINEからCAREECON Plusに移行。直感的に操作ができ、導入ハードルが低いのも特長の1つ)
(CAREECON Plusの経営管理機能により、現場ごとの売上や粗利率などを可視化。正しい経営判断がしやすくなる)
低価格競争、材料高騰…。建設業界で生き残るため「3年以内の元請け化」を目指す
CAREECON Plusにより元請け化への道を着実に歩み始めた株式会社大翔だが、それでも現状、8割は下請け仕事で成り立っている状態だという。そこで久保代表が掲げた目標が、「3年以内に直請け比率100%」だ。
その背景には、1年で3回~4回という建築資材の値上げに加え、近年の度を超えた住宅メーカー同士の低価格競争が挙げられる。つまり、材料費が高騰しているにも関わらず、低価格競争により工事代金を上げられないどころか、むしろ下落しているのだ。こうしたしわ寄せは、下請け会社に大きく背負わされがちだ。
「会社の体力的に、『もう付いていけない』となる前に、そこから脱却して行く必要があります。本当に3年以内ぐらいには、下請け仕事がなくなっても 生活していける状態にしないといけないと思い、この目標を掲げています」と、久保代表。
大翔の「3年以内に100%元請け化」という目標に向けて、BRANUはさらなる集客・売上向上、そして業務効率化、営業フローの改善なども含めて、さらなるサポートを強化していく。
(オンラインで定例ミーティングを行う株式会社大翔の専属コンサルタント・BRANU 児野(左)と株式会社大翔・久保代表(右))