埼玉県さいたま市を拠点として、左官工事一式を請け負っている有限会社美匠。一般住宅からビル・店舗など、幅広い建物の内装・外装を手がけている。漆喰や珪藻土など、体に優しい自然素材を使い、高い技術力を使って行う確かな施工品質がセールスポイントだ。
前身は、現代表の父親が営んでいた左官会社であった。長く働くベテラン職人も多いのだが、近年では職人の高齢化により人手が足りなくなってきたという。この状況で、顧客に満足してもらう施工を提供するにはどうしたらいいのか。考えた末、代表が行った施策について詳しく紹介する。
現場での施工だけでなく、大学での実習指導担当やコンクールにも積極的に参加
同社は、経験が長い熟練の職人が在籍している。中でも代表の実力は高く、全国漆喰鏝絵(こてえ)コンクールでの受賞経験を持っているほどだ。現場の施工だけでなく、さまざまな場面で高い技術を生かしている。
代表は、ものづくり大学の建築学科において、将来の左官業を担う学生に左官技術を教えている。さらに、2019年に行われた全国漆喰鏝絵コンクールで審査員特別賞を受賞した。いずれも、日頃現場で施工している経験の積み重ねが、高い技術として認められた証だ。代表の技術は、多くの職人にも受け継がれ、一般住宅や店舗オフィスなどの内装・外装を幅広く手がけている。
同社で重視しているのは、自然素材を取り入れ、人にも環境にも優しい左官工事を施工すること。壁の素材として、漆喰・珪藻土・土壁などを積極的に使用しているのは、こだわりの証だ。自然素材を使った住まいは、シックハウス症候群の対策となるほか、人にも環境にも優しい安全な室内環境を提供してくれる。
高齢化に伴う職人不足により、1人でできる仕事を増やすためにCAREECON Plus マーケティング機能を導入
同社は、安定した事業を継続してきたが、職人の高齢化に伴い、人手不足が深刻な問題となっていた。少ない職人でも仕事が回せるように、ビルや公共施設などの大規模な野丁場の現場ではなく、住宅工事などの小規模な町場の現場の獲得を中心に考えるようになったそうだ。
ブラニューが同社へサービスの案内をしたのは、このタイミングだった。代表曰く、料金は安くはないと思ったとのことだが、営業マンを1人雇うよりも費用対効果が大きいと判断し、ブラニューが提供するCMS「CAREECON Plus」マーケティング機能によるホームページの導入を決意した。
まずは集客基盤となる自社サイトを構築。公開直後から、デザインや記事の品質の高さで、多くの同業者から注目を集めたという。さらに、左官塗料のひとつである「モールテックス」のライセンスを取得したタイミングで、制作したWebサイトの効果を最大限引き出せる「集客支援サービス」を追加で契約。コンテンツ作成や広告出稿などを含めた運用を任せられるプランだが、このサービスを利用した結果、サイトへの月間訪問者数が、2年半の間で10倍以上に増加。早々に案件受注につながったとのこと。現在では、毎月5〜6件の問い合わせがコンスタントに入っており、支援サービスの成果が十分発揮されていると言える。
ブラニューのCMS「CAREECON Plus」マーケティング機能は、コードや構造などが検索にヒットしやすいように設計されている。そこへさらにブラニューならではの建設業に強い運用施策を加えることで、集客数や問い合わせ数が増えたと実感する顧客が多い。同社も、導入後の早い段階でWeb集客の効果が発揮され、当初の思惑に沿った受注につながっているのだ。
幅広い問い合わせに対応できるコンテンツを制作していきたい
同社の今後の方向性として、増加している金額面の問い合わせに対応できるコンテンツ制作を考えているとのこと。そのほかの問い合わせも柔軟に受けられるよう、今まで通りブラニューを利用したいと、代表は熱く語ってくれた。
職人の高齢化は、どの企業にとっても避けて通れない問題である。CAREECON Plusのマーケティング機能の導入と運用施策により、これまでとは異なる案件の受注につなげた同社の取り組みは、多くの企業にとって参考にしたい事例になるだろう。